惑星イオの公転周期のずれ



 この現象を最初に解明したのは、レーマーです。当時、木星の衛星が木星の影に入る蝕の周期を何年にも渡り観測しました。イオが蝕から蝕になるのが、一回公転したと考えられます。その結果、蝕から蝕に入る期間が変化していることに気が付きました。下図で説明します。地球1から観測値が理論値よりもどんどんずれて行き、地球3の位置で最大で16分38秒ずれ、それからまたずれは小さくなって行き地球1で理論値に一致するのです。
 地球が1の位置にあり木星と最も接近した場合、木星からの光が地球に届くのに34分56秒掛かります。地球3の位置で最も離れた時は51分34秒掛かります。この差は、光が地球の公転軌道の直径を進むのに要する時間だったのです。

 この様にして、レーマーは光の速度を計算しました。
 そして、イオの公転周期のずれ方は、地球2の位置で遅れる値が最大となります。その値は約15秒です。地球4の位置で早くなる値が最大となります。その値は約15秒です。イオの公転周期は42.5時間です。
 地球2では、地球は木星から3×10^4mの速さで遠ざかっています。地球が遠ざかっていることにより、イオから光が届くのに時間が掛かるのです。42.5時間の間に地球は木星から4,590,000,000m遠ざかっています。その距離を光が進むのに15秒掛かるのです。従って、光の速度は4,590,000,000m÷15秒=306,000,000q/秒となります。
 地球4では、地球は木星に3×10^4mの速さで近づいています。地球が近づいていることにより、イオから光が届くのに時間が少なくてすみます。42.5時間の間に地球は木星に4,590,000,000m近づいています。その距離を光が進むのに15秒掛かるのです。従って、上と同様に、光の速度は4,590,000,000m÷15秒=306,000,000q/秒となります。

 ご質問に戻ります。
@平均値のズレが最大になるのは、地球2と地球4の位置です。地球2の位置では平均値の値が15秒大きくなります。地球4の位置では、平均値の値が15秒小さくなります。
A42.5時間で、地球と木星の距離が最も離れるのは、地球2の位置にある時で4,590,000,000m離れます。逆に、最も近づくのは、地球4の位置にある時で4,590,000,000m近づきます。
B光の速度は、15秒間で4,590,000,000m移動するので、4,590,000,000m÷15秒=306,000,000q/秒です。