宇宙が均等でない理由

 宇宙が均等でない理由は、反物質が現在の宇宙から消え去っているためです。
 約138億年前、宇宙はビッグバンにより誕生しました。その瞬間には、物質と同じ数だけの反物質が存在していたと考えられます。反物質は、物質と正反対の性質を有します。物質は万有引力を有しお互いに引き合いますが、反物質は万有斥力を有し反発し合うと考えられています。反陽子はマイナスの電荷を持ち、反電子はプラスの電荷を持ちます。

 ビッグバンの瞬間には、物質と反物質とが混ざり合った均等な状態でした。このまま、物質と反物質とが同じ数だけ存在し続ければ、宇宙は均等な状態が続いたでしょう。物質の重力と反物質の斥力とが釣り合い、物質と反物質は均等に混ざり合った状態のままです。陽子と反陽子とが電磁力でくっ付き一つの対となってしまったら、何の化学反応も起こりません。宇宙は、永遠に均等な状態が続くでしょう。

 しかし、現在の宇宙は、物質のみで構成されています。その為に、物質同士が万有引力により引き合い、一つの固まりを形成します。強い力と弱い力の引力により、原子核が形成されます。プラスの電荷を持つ陽子とマイナスの電荷を持つ電子とが引き合い、電子は陽子の周りを回る様になり、原子が形成されます。原子と原子が近づくと、一定の電子が双方の原子に共有されます。陽子と共有された電子と陽子とが電磁力により引き合い、原子が共有結合します。こうして分子が形成されます。

 この様にして、恒星や惑星が生成され、惑星の上に生命が誕生しました。この生命程不均等なものはありません。私とfinal fantasy 5 10さんとでは、同じようでも決定的に異なります。私が私であり、final fantasy 5 10さんは私ではないと言う点です。私が感じることの出来るのは、私の心のみです。私には、final fantasy 5 10さんの心を直接感じることは出来ません。他人が私と同じ様に感じているのかさえも分かりません。この宇宙は、私と私以外と言う決定的に異なるものに分かれました。

 物質と反物質は、真空に高エネルギーのガンマ線を照射することで、対となって生成されます。ビッグバンにより、物質と反物質は対生成されました。従って、物質と反物質は同数あったと考えられます。では、何故、現在の宇宙は、物質のみで構成されているのでしょうか。反物質は何処へ行ったのでしょうか。
 物質と反物質とが衝突すると、対消滅を起こし質量はエネルギーとなって放出されます。物質も反物質も完全に無くなります。そうであれば、宇宙は何もない均等なものとなるはずです。

 何故、物質のみ残ったのでしょうか。従来は、物質と反物質は、寿命が同じと考えられていました。しかし、僅かに物質の寿命の方が長いことが分かったのです。その為、対消滅において、反物質のみ消滅し物質が残るケースがほんの僅かあったと考えられています。無限に近い対生成・対消滅の果てに、やがて宇宙は物質のみで構成されるようになったとされています。
質問者さん、物質のみが残った仕組みは、完全には解明されていないようです。元々、宇宙は均等です。物質が現れれば反物質も必然的に現れます。その結果、引力と斥力は全く釣り合い、何も起こりません。物質と反物質が混ざり合った均等状態が続きます。物質と反物質が衝突し、物質が消滅すれば反物質も消滅するので、均等状態は変化しません。 しかし、両者の寿命にわずかな差が生じ、その為にこの宇宙は次第に物質で充たされて行き、不均等となったのです。